中世の神仏習合は、「本地垂迹」と呼ばれる神仏同体の思想に特色付けられ
春日神の場合、院政期以来、諸説あるものの、
一宮(鹿島神=タケミガヅチ)は不空羂索観音、
二宮(香取神=フツヌシ)は薬師如来、
三宮(平岡神=アメノコヤネ)は地蔵菩薩、
四宮(姫神=天照大神)は十一面観音と、
概ね本地仏は理解されていたそうです。
特に一宮本地仏の不空羂索観音は、藤原氏の守護仏として著名な興福寺南円堂の本尊です。
その他の宮の本地仏も、興福寺諸堂に祀られる尊格に比定し得るかもしれませんが、
不空羂索の身に纏う鹿皮を春日の神鹿に結び付けることで、両者の本地垂迹関係が説明されることは、諸資料に明らかであり、また堂内の本尊前に春日神(赤童子)が祀られているように、南円堂は他の諸堂よりも春日信仰と密接だ、ということになります。
と。・・・

さてさてこのように知らないことばかりを探って参りますと、どんどん描く時間がなくなるわけですが、
南円堂に納経していることと結びつけて納得してみたりと、興味深いことばかりです。

そもそも
書を描くとは、
こういったことが大切なのではないか?と
想いを伝える
自分探しの制作 道なかば・・・