奈良漆工芸 螺鈿装身具
2019年 11月 23日
おもう仔細あって
奈良漆工芸 螺鈿装身具 小西寧子さんとの出逢い
今日はそんな日、かも知れないなあ。と感じる時が偶にありますが、出会うだけの事はよくあるものの繋がる、という瞬間はある日突然舞い降りる感じがします。
小西寧子さんとの出会いはならドットFM「岡本彰夫の奈良奥の奥」の収録が行われた時でした。
嘗てよりご縁いただく復元修復模写師、日本画家富澤千砂子先生から北村昭斎さんとのご縁を聞かせていただいていましたので、すぐに、小西寧子さん、この方!とおこえをかけたのでした。
それから作品展示会などに足を運びました。
わたしは指輪は、恥ずかしいほどの手ですし、イヤリングは、ear cuffは主人に貰ったものが痛くないけれど もう、つけませんし、日常的には首飾りも身につけませんので、そういった装身具は、譲り受ける事はあっても、自ら買い求める事はないのですが、娘ががおりますので、これは娘に、とおもったシルバーを橋本和明さんから求めたことが数年前にありました。
繊細で印象深い純度の高いシルバーのネックレスを娘は成人式から大切な時につけています。
奈良漆器は、装身具は言うまでもなく、器もわたしには贅沢なものです。
樫舎さんで樽井さんの漆器でお菓子をいただくのが楽しみやったりしますね。
しかし今回は、仔細あって
自分で自分のために、
まあ、久しぶりに30年ぶり?いや、もっとかも知れませんが、
これも、色々ご縁いただき、
小西寧子さんから
螺鈿装身具を買い求めました。
「物買ってくる自分買ってくる」(河井寛次郎)とは、この事で。
仰々しく言うほどのお話ではないのですが、
奈良漆器の装身具、身につけて墨の香りを認めて行こう、と決めたところがありまして、このようなこととなりました。
奈良漆器の出会いは奈良に来てアルバイトをさせていただいた笹川文林堂さんのショーケースにあった文箱と硯箱でした。
学生の身には縁遠いものでしたが、その美しさに魅せられたのは記憶に遠いことではなく、正倉院展に参りましたら、大概拝見することができる奈良の大切な伝統工芸に違いないわけです。
手紙は筆で書きますが、常に大量に墨をすっているわたしにはもったいないような文箱、硯箱でありました。
今回も勿体無いような首飾り、身につけると重さを感じさせない品で、檜に貝の漆工芸。
まあ、しばらくは娘には渡せませんね。
緑色の漆や、水牛や鼈甲に螺鈿を施したブレスレット、特に和紙に漆を施した美しく可憐なコサージュも大変興味深く、奈良の紙に漆!欲を言えば欲しいものでしたが、
心に感じた一品。
わたしの今回の意に即した同じ品でした。
そうして、わたしは奈良漆工芸装身具を頂戴したのです。
いつかご縁ある人に受け継いでもらえたら。
この物語は尽きませんね。