琴線 コトスミワタル
2019年 11月 19日
Live 「コトスミワタル」
Steve Eto(打楽器)
桃蹊(墨)
今回で3回目になるこのメンバーでのライブ。2回とも千絵さんはタイトルとプログラム(曲の流れて)をライブが始まるまでに伝えてくださっていました。
私は、そこから想像される心象の風景を描くためにタイトルとは重ならない文字、言葉を探します。今回は即興。となればタイトルからイメージを引き出さねばなりません。「コトスミワタル」を呼び、新しい自分探しをしたいと考えていました。
不思議なほど三人三様何か違うことをしたい、と口には出して聞こえては来ませんでしたが、ライブ中新しい感覚の中に終始身を置いていると感じました。
打ち合わせなく、プログラムなく、即興のチェロに打楽器が寄り添い
その音色と空気を身体中に感じて文字を描く(心象の風景)
パネルを三枚
描き進めて一つ(「琴線」)にする。
反故を設えようと考えていたところ、Steve さんから反故も音色に一役と、(打ち合わせしたわけでもなかったのに、ね。)
パネルを逆さにした理由は、二つ。
「線」は「糸」と「泉」の象形から成ります。
重なる岩から湧き出す水の雫の滴りが、「泉」。
その「泉」の雫が澄み渡っていく心象の風景を描きたいと思いました。(コト=事 古都 異 琴 ??琴 スミワタル=澄み渡る 墨 わたる)
またライブを幾たびもご覧いただいている方をちょっと驚かしたくて。
琴線に触れる、という言葉にたどり着きいつものように設計図作り。今回は逆さに描き始めるだけにしっかり頭の中に覚え込まないと自由に音色を楽しめないだろうと考えました。
琴線とは、琴の糸のことでもあり、
心の奥にある感動し共鳴する心情のことでもあります。心の奥深くにある、物事に感動・共鳴しやすい感情を琴の糸にたとえていった言葉です。
Emotional(At the magic touch of the beautiful the secret chords)
あの時、感動や心に触れる時空であったことは、私自身を始め会場にいらした方皆さんと共有できたと感じています。ありがとうございました。