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雲 無心 「奈良、時の雫」上映会

奈良、時の雫 映像作家保山耕一上映会
上映はじめに、保山さんは、私たちは何故出逢ったのかについて語られました。

さて、・・・何故でしょう?

数年前の「墨の煌めき」から「かすがの煌めき」の撮影の間常に、彼はあったことのない私の主人を感じていた、と。

保山さんと同じ病で逝ってしまった彼のことを、私は多く保山さんに語ることはありませんでした。病のことにも触れてしまうのは、よくないと思っていましたから。

春日大社境内飛火野、

お導きとでも言いましょうか。
保山耕一さんとのことは別の機会があれば、記して置きたいことですが、また折あらば。

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3「映像詩・かすがの煌めき」

春日大社様に奉納された映像の68分版が上映されました。

一言で「映像の68分版」と言ってしまえば簡単なことのようにおもわれますが、今あるべきように新たに編集し直すという作業はオリジナルと同様計り知れないものがあったことと感じます。
この映像を春日大社で、以前もご覧になった方であれば、なおさら察っしてもあまりあるのではないでしょうか?
使用する曲を大切にするゆえに、曲を部分的に切り取ることをされないやり方は、
作品は作者そのものですから、切り取られる不本意をよく感じていらっしゃるがゆえと思います。

68分のために使用された新たな曲も以前同様 小節ごとの機微に合わせて画面が移ろう、よって知らず観るものは音楽と映像に深く心動かされるに違いないとおもうのです。

やり直しがきかない場に幾たび立って来たでしょうか?

戻ることのない、時の一雫として、映像詩に残していただいたことが不思議でなりません。

有難うございます。


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「奈良百寺巡礼(聖林寺)

聖林寺様十一面観音の素晴らしいお姿とお寺の四季の映像とおはなし。


不思議なご縁を頂きまして、亡き師今井凌雪先生とご縁のある聖林寺さんとご一緒いたしました。

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今回、色々な条件が整わないこともあり、満月、お日様待ちの時間に、聖林寺さんにお参りすることもできましたし、師の鐘楼の銘にようやく出逢えました。

泣き虫蝉がしきりに鳴いているこのゆく夏の時、一人お地蔵様と観音様と対峙することができました。櫻井の駅からただただ歩きました。

歩く、とはこんなに面白いことであったか?と
奈良を歩いてばかりいた40年前の昔を思い出していました。帰り道は御住職に送っていただき恐縮です。道々のお話もっと続けたかったです。

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倉本御住職様とはまた、ゆっくりとお話をしたいと感じています。
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令和御堂の大修理を控え
天平の美仏 聖林寺国宝十一面観音菩薩像と
大きなお顔のお地蔵様に出逢えました。その由縁の絵本も頂戴いたしました。

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松本太郎さんと初めて共演させていただき、春日大社の映像とともに「雲無心」と描きました。
保山さんから、あの夜の「林檎の庭の再現」とお聞きして、やはり春日大社にお参りし御水を頂こうと思いました。

太郎さんの書家でもあったお父様とは40年前に出逢っており、ご一緒させていただく不思議・・・

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パネル3枚に描くことは最初から決めていましたが、

描く文字については、いつも多くの時間がかかる悩みどころです(おもしろいところ、とも言えますが)

今回は、それほど多いとは言えない保山さんとのやり取りからすぐに察し閃いた言葉、というよりも描きたいと思った心象の風景、景色が「雲無心」でした。

禅語として知られる言葉ですが、出典は陶淵明「帰去来の辞」より


雲無心而出岫(雲無心にして岫を出で)

鳥倦飛而知還(鳥飛ぶに倦んで還るを知る)

「雲のように無心にしかも無礙自在に、水にも似てその相を千変万化しつつ、しかもいささかの凝滞もなく、また飛ぶのにあきればおのずから巣に帰る鳥のように自然法爾に生きること。

つまり自己を千鍛百錬して無作無心の境涯に到り、脱洒自在に生きること、これが禅者の理想である」と、芳賀幸四郎さんは説明されています。

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かつて今井凌雪先生は、書を建築に例えられています。

書の作品はそのときばかりの、思いつきの、風で飛ばされるような掘っ建て小屋ではなく、部材を吟味し、きちんとした設計図を作らねばならない、と。

そして、すぐに墨で書くと できた気分になってしまうのは良いことではない、ペンや鉛筆で骨格が決まれば墨が入った時にはより豊かな表現となると。

そのように、

今回も設計図から墨作り、筆選びを吟味しました。ただ今回は一度も墨で描くことなく、(所謂練習なく)筆で描きたい気持ちを当日まで抑えて、ワクワクと

あの場で描かせていただきました。


感謝の言葉、ご縁の不思議は

もう、言葉になりません。

優しい気配りの中川局長、インタビューは苦手です。ごめんなさい。

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今回の上映に際し共通するところの言の葉は、保山さんの言葉が端的に言い表しており、故に私はここにあるのだ、と思いました。

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描くための御水をいただきに春日大社様にお参りしましたが、あのかつての映像のように水を汲むことはありませんでした。あの御水はあの瞬間のための御水。今日の御水は新たな今日のための御水。
あらためて有難いとおもいました。

限りある命、 無事是貴人

「・・・当たり前にある、と思っているものこそが

実は一番大切なもの、じゃないでしょうか」の言葉が印象深く今もあります。絶対、と約束された明日はなく、即今只今を生かされています。
ご縁頂く皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。


次回は、10月5日(土)

なんとならどっとFM『岡本彰夫の奈良、奥の奥』の公開収録とのコラボです。

奈良百寺巡礼は正暦寺様がご紹介されます。

【ウェブ受付開始】

10月の「奈良、時の雫」上映会は入魂のラインナップ。

■映像と二胡、ピアノのコラボライブ「希望の夜明け」

■ならどっとFM「岡本彰夫の奈良、奥の奥」公開録音

テーマは「奈良公園」

講談師四代目玉田玉秀斎が鹿を題材に新作講談を披露

■鉄田憲男さん(奈良まほろばソムリエの会)によるシリーズ「奈良百寺巡礼」は正暦寺がテーマ

豪華3本立です。

ピアノの野上朝生さん、すみかおりさんの演奏もあります。

ウェブ申し込みは先着順にて受付開始。

https://event.nara.jp/sp/hozan/10

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飛火野 について、
https://tohkeisumiasobihito.exblog.jp/28583686/


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by sumiasobihito | 2019-09-08 22:38 | Trackback | Comments(0)

生きている墨の美しさ、生かされていることの有難さ。表現者としての記録


by sumiasobihito桃蹊
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