大覚寺にて ( 60年に一度開く扉)

60年に一度開く扉の中にある、三筆と言われる平安時代を代表する嵯峨天皇の御宸筆 勅封般若心経1200年戊戌開封法会のために、嵯峨菊美しく飾られた大覚寺に参りました。

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大覚寺は弘法大師空海を宗祖と仰ぐ真言宗のお寺です。その三筆筆頭空海の勧めにより、嵯峨天皇が浄書された般若心経が勅封(60年に一度開封)として奉安されました。

ただ、今日は嵯峨天皇の書を拝見するためではなく、

私の尊敬し、深いご縁いただく、冨澤先生が、岡墨光堂さんをはじめ紙、染め、織りなどその道のエキスパートと復元修復模写された
「模写嵯峨天皇勅封般若心経」を拝見するためでもありました。

嵯峨天皇の紺綾金字は、息を飲むような、説明ができない美しいものでした。警備の方が訝るほど私はその書の前におりました。
この書に出逢うために参ったのですから。強い線、足すことも引くこともない線の長さと支える空間は、時代を経て金が薄れることによって、より際立っていました。二度と肉眼で観ることはないであろう、その書を私は確かに心に刻みました。



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霊宝館入り口には、生き生きと蘇った「模写嵯峨天皇勅封紺綾金字般若心経」がありました。金色の艶のある般若心経でした。
日本画家が書を模写する、という理由には、書家よりもより実物に近いものにするためと伺っていました。書家が筆を持てば幾ばくかの書家の筆致が入ってしまうことを懸念したとのことです。それにしても、金泥の扱いは本当に難しいものですが張りも艶も見事で、私は宸筆同様冨澤先生の御苦労と研鑽を想い込み上げるものがありました。

https://mainichi.jp/articles/20181001/k00/00e/040/213000c
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一歩外に出ますと美しい嵯峨菊。広がる大沢池。安井堂天井雲龍図。私も写経をして帰ろうと、五大堂にて、般若心経を謹んで写経いたしました。
狩野派の絵の数々、帰るのを惜しみながら再び村雨の廊下の鶯張りを通って、嵯峨御流生け花を拝見し、大覚寺を後にしました。

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by sumiasobihito | 2018-11-15 20:15 | Comments(0)

生きている墨の美しさ、生かされていることの有難さ。表現者としての記録


by sumiasobihito桃蹊
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