虚空

 虚空
なにも妨げるものがない。 すべてある。
そうであったらなあ、と見上げた
夏空におもう。

一年半大事に懐いて制作した作品が表具、というさらに加わる表現者の手に渡って数日が過ぎ、ひとしきり、今。
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200年先を想い描くひとりの表現者として、(この200年というのは、私が尊敬する先生がめざすところの言葉です)もう充分なほどのご縁に恵まれて、今回の氷室神社ご造替一隻六扇(六曲一隻)屏風のみならず、神社仏閣に書のご縁を頂いてきました。
また、大切な想いに添いたい言の葉も描いてきました。
あとは自身では確認することのない歴史の篩の評価のみです。

『芸術は長く人生は短し』とはどなたの言葉であったでしょうか?20代の頃に耳にした言葉です。
この言葉を大概の方は、作者は死んでも作品は残る、という意味に受け取っているのではないでしょうか?私もあのころはそう思っていたかもしれません。
「果たして、そうやろうか?
  残るのか?いや、
  残すことが目的ではない。芸術は長し、の意味はそれではない」と今は考えています。
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もし、かりに今後一枚の書を描かなくても、
只、表現したいという情熱と直感を念頭に持っているならば、その形のない波動は私の歓びとなり、祈りとなるでしょう。
ふいにおとずれる暮らしの中の、ささやかなピンポイントの瞬間。わたしだけが気づき、目に見えない何かが囁くとき、独りその何者かと会話する歓びだけが
わたしに残ります。

そしてこころコロコロまた墨を磨りはじめているのです。




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Commented at 2018-08-07 02:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sumiasobihito at 2018-09-01 10:22
> Mitsuzo Takagiさん
慣れないブログに、ただ日々のことを記しています。コメントに気づかず失礼いたしました。有難うございます。
by sumiasobihito | 2018-08-05 21:24 | Comments(2)

生きている墨の美しさ、生かされていることの有難さ。表現者としての記録


by sumiasobihito桃蹊
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