虚空
2018年 08月 05日
虚空
なにも妨げるものがない。 すべてある。
そうであったらなあ、と見上げた
夏空におもう。
一年半大事に懐いて制作した作品が表具、というさらに加わる表現者の手に渡って数日が過ぎ、ひとしきり、今。
また、大切な想いに添いたい言の葉も描いてきました。
あとは自身では確認することのない歴史の篩の評価のみです。
『芸術は長く人生は短し』とはどなたの言葉であったでしょうか?20代の頃に耳にした言葉です。
この言葉を大概の方は、作者は死んでも作品は残る、という意味に受け取っているのではないでしょうか?私もあのころはそう思っていたかもしれません。
この言葉を大概の方は、作者は死んでも作品は残る、という意味に受け取っているのではないでしょうか?私もあのころはそう思っていたかもしれません。
「果たして、そうやろうか?
もし、かりに今後一枚の書を描かなくても、
只、表現したいという情熱と直感を念頭に持っているならば、その形のない波動は私の歓びとなり、祈りとなるでしょう。
ふいにおとずれる暮らしの中の、ささやかなピンポイントの瞬間。わたしだけが気づき、目に見えない何かが囁くとき、独りその何者かと会話する歓びだけが
わたしに残ります。
そしてこころコロコロまた墨を磨りはじめているのです。
by sumiasobihito
| 2018-08-05 21:24