冬の日

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晴れた冬の日
久しぶりに12尺手漉きの三層紙を広げました。
大切な着物に時折風を通すように、
紙もまた、放っておくと風邪をひくので空気に晒すのです。

凍りついたように固まっていた私の心の時計もまた 動き出します。
心の時計に必要なのものもまた
懐かしい匂いの風かもしれません。

孤独の作業を重ねて、
重ねる時計の針の音までが規則正しく響きます。

時流をよそに夢見る独りの部屋に真っ白な紙の海が広がって
呼吸している気配さえ感じます。

二度と手に入らない残り僅かなこの紙に
いつでも自己ベストの墨色と線を描き入れたいと
暫し、眺めていました。

今日は昼過ぎても
メダカ鉢の薄氷がとけない
冬の日のこと。

墨象 「凍てる」
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by sumiasobihito | 2018-01-14 18:54 | Comments(0)

生きている墨の美しさ、生かされていることの有難さ。表現者としての記録


by sumiasobihito桃蹊
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