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飛火野 、(奈良との出逢いから映像「 墨の煌めき」まで)

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奈良との出逢いから、紡がれた飛火野での事

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奈良との出逢いは、日吉館。
その日吉館から歩いてほどないところに飛火野という場所があることを知りました。
私にとっては奈良のどこでも無い、この飛火野に魅せられて、気がつけば奈良で40年も経ってしまいましたね。この場所が春日大社の境内であると知るまでには時間がかかりました。
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会津八一に出逢える、面白い宿があると聴き、日吉館に初めて泊まったのは、
全国大学書道連盟の合宿、展覧会が奈良で開催された夏のことでした。京都漬けやった私に奈良を勧めたのは河井寛次郎記念館の当時の館長、玄次郎さん。
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京都に憧れた学生時代。新宿から夜行列車で大垣行きに幾度乗ったでしょう?、
いつしか京都よりも奈良に惹かれていきました。
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やがて私は大学卒業から大学院へと、22歳の春に奈良に暮らし始めました。
恋する飛火野にほど近い高畑が最初の栖。
この家を教えてくださったのは、美味しい「珈琲屋 凡豆」さん。「黄色い人参」さんの紹介でした。(これも日吉館からのご縁)
奈良に暮らす前から今もずっと親切にしていただいています。
日吉館で働いていらしたミリアムのご夫妻も高畑で再会しました。
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親には2、3年と偽り、とうとう根が広がって
離れがたい奈良、になりました。

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出逢いと別れはつきものですが
年月を重ね、三人の子にも恵まれた奈良の暮らしではありましたが、大切な人たちを次々と失い、途方に暮れていた頃、また新しい出逢いを導いてくれたのも飛火野でした。
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「寧楽の風に吹かれて仰ぎ見る
雲の行くへや
とほつ世の人 」桃蹊
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書家ではなく、墨あそび人としての再出発が飛火野でした。

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夕焼けを背に影踏みあそび
こころの影を踏み遊びながら
飛火野の空は瞬く間に
彩りを移していく
やがて闇が来て
高く御山に月が登れば
さ雄鹿の聲


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こころが波立つ日は
墨を磨り

それでも、おさまらずに
筆を持てば
描くうちに
私は
遠く波立たない
深く広いところにいた


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書は
私の救いであり
祈り、のほか
何ものでもない




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この場所に来ると、気持ちが軽くなる
この場所に来れば 空を見上げたくなる
この場所は忘れていたことを思い出させてくれる
例えば、日々の感動を全身全霊をもって受け止めたいと思った時のこと。大切なものを無くした時も、心底嬉しい時も此処は変わらずにあることが、嬉しい寧楽。この場所が教えてくれた一番は私にとって「書」は食べるためのものではなく、生きるための救いであると、いうことかもしれません。そしてそう感じるようになってからの次々と紡がれていく出逢いの中で「墨の煌めき」という映像が生まれることになります。ご縁とは不思議です。




「墨の煌めき」より
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by sumiasobihito | 2014-02-14 07:00 | Trackback | Comments(0)

生きている墨の美しさ、生かされていることの有難さ。表現者としての記録


by sumiasobihito桃蹊
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